三次中央病院の建て替えは2024年4月から基本設計に着手していたが、2025年2月に建築単価の高騰や現病院の収支悪化などを理由に一時中断となった。
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開院予定地：広島県三次市東酒屋町10531 番地
開院予定日：2029年度
予定病床数：280床（高度急性期 65、急性期 157、ICU 4、回復期地域包括ケア 40、緩和ケア 14）
進捗の状況：基本計画完了（一時中断中）
標榜診療科：31科以上
内科／消化器内科／循環器内科／呼吸器内科／糖尿病・代謝内分泌内科／腎臓内科／血液内科／小児科／外科／消化器外科／乳腺外科／呼吸器外科／心臓血管外科／形成外科／整形外科／脳神経外科／産婦人科／皮膚科／泌尿器科／耳鼻咽喉科／眼科／歯科口腔外科／放射線治療科／放射線診断科／麻酔科／緩和ケア内科／リハビリテーション科／リウマチ・膠原病科／救急科／病理診断科／総合診療科
市立三次中央病院の建て替えは2024年4月から基本設計に着手していたが、2025年2月に建築単価の高騰や現病院の収支悪化などを理由に一時中断となった。
以下は2024年1月に建替基本計画の時点までの計画概要。
基本構想までの経緯
現在の市立三次中央病院は1994年に移転新築した。これまでに数回の増築・改修工事を実施してきたが、狭隘化や今後の施設・設備の老朽化への対応、院内動線の改善、高度医療機能等への
対応について早期の対策が必要であった。
また、少子高齢化の進行や保健医療圏域における医療体制感染症の流行等地域の医療を取り巻く環境や公立病院として担うべき役割も大きく変化しており、2022年10月に「市立三次中央病院新病院基本構想報告書」で基本的な考え方を示した。
新病院の概要
新病院の整備コンセプト
画像のような ”利用者”、”職員”、”環境”の”すべて”にやさしい病院をコンセプトとして、以下を掲げる。
- （１）誰もが利用しやすい病院
- ・高齢者、子ども、障害のある方、多様な性自認の方、外国籍の方など、さまざまな方々に配慮し 誰もが利用しやすいユニバーサルデザインを取り入れたデザインを採用します。
- ・来院者が落ち着ける内装デザインの採用や、わかりやすいサイン及び掲示板配置計画を取り入れるとともに、多言語による表記を行います。
- ・一般病棟（急性期病棟及び地域包括ケア病棟）の病室は個室化し、療養環境の向上と感染症に柔軟に対応しやすい入院環境を整備します。
- ・外来は関連する機能を集約配置するなど、効率的かつ機能的な動線を整備します。また、外来診察室や相談室はプライバシーに配慮し、患者が安心・安全に利用しやすい環境を整備します。
- （２）24 時間365日の救急医療の提供
- ・救急機能を強化するとともに、救急患者の受入れの増加に対応できるよう高度急性期病棟を増床するなど、24時間365 日高度な救急医療を提供できる病院を目指します。
- ・周辺環境に配慮しつつ、ドクターヘリ及び防災ヘリの離着陸が円滑に行えるよう、建物の屋上階に飛行場外離着陸場（ヘリポート）を設置します。
- （３）災害に強い病院の整備
- ・大地震後にも診療を継続できるよう、免震構造を採用します。多数の傷病者を受け入れる災害医療を行うため、十分なトリアージスペース及び診療スペースを確保します。
- ・ライフラインの確保や食料、医薬品等の備蓄を行うことにより、災害時にも医療を継続できる体制を確保します。
- （４）利便性の向上
- ・駐車場は、高齢高齢者や子ども連れの来院者の利便性を図るため、１台当りの駐車スペースを広く確保した、十分な台数の駐車場を配置します。歩行者の安全を確保するため、病院建物までの動線は、歩道と車路は分離して整備します。
- ・正面玄関に近接してロータリー及び思いやり駐車場を整備しを整備し、雪や雨に濡れずゆっくりと乗降できるよう、大庇やカーポート、屋根付きの歩行者用通路を整備します。
- ・ロータリーには一般車、タクシー、バス乗降場のスペースを確保します。
- ・病院建物内あるいは敷地内に、売店(コンビニエンスストア)や調剤薬局などを整備し、職職員及び来院者の利便性の向上を目指します。
- （５）診療に専念できる職場環境の整備
- ・エビデンスに基づく標準的な医療が提供できるよう、医療機器や設備を整備し、教育研修の場と機会を充実させ、優秀な医療人が育つ環境を整備します。
- ・ICT・IoT・AI等の導入によりDXを推進しやすい環境を整え、本来業務（診療等）に専念できる職場環境を確保し、医師や看護師をはじめとする医療従事者の安定的な確保を目指します。
- （６）職員アメニティの充実
- ・患者動線と職員動線が交錯しないよう配慮し、休憩時には患者の目から離れてしっかりと休息できるよう施設を整備します。・他職種とのコミュニケーションが図りやすいオープンなスタッフ休憩室(スタッフコモンズ)を整備し、より質の高いチーム医療が提供できる環境を整備します。
- （７）地球環境や経済性に優れた病院
- ・ライフサイクルコストの縮減やライフサイクルCO2排出量の削減に向け、自然エネルギーの活用、省エネルギー設備の採用や、保守・更新がしやすい施設・設備の整備を行います。
- （８）将来の変化に対応しやすい病院
- ・診療報酬改定をはじめとする医療制度や、医療技術の進展、地域における医療需要の変化など、将来の医療環境の変化に柔軟に対応できる施設を整備することで、建物の長寿命化を図り、経済性に優れた病院を整備します。
新病院の施設概要
- 敷地面積：43,785.36m2
- 延床面積：約 27,000m2
新病院のスケジュール
2024年1月に建替基本計画をまとめたが、2025年2月に建築単価の高騰や現病院の収支悪化などを理由に一時中断した。
- 基本計画：～2024年1月
- 基本設計：2024年4月～2025年5月31日（2月に中断）
- 実施設計：2025年4月～2026年2月頃
- 建設工事：2026年3月頃～2028年9月頃
- 開院準備：2028年10月頃～2029年3月
- 病院開院：2029年4月
- 解体外構：2029年4月～2030年1月頃
新病院の関係事業者
基本計画では設計・工事発注方式は実施設計以降のDB方式とされた。
- 基本計画：病院システム
- 基本設計：山下設計
新病院情報の参考元
参考サイト：
市立三次中央病院HP 病院建て替えについて
画像引用元：
市立三次中央病院 建替基本計画（新病院整備にあたってのコンセプト）より
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